学校の数学テストで赤点をとった時にあなたはどのような反応をしますか。

「やっぱり自分には数学の才能がないのかな。」
「まだ出来ていないな。勉強が足りないな。」

同じ素質を持っていても、その素質を最大限に発揮できるタイプとできないタイプではマインドセットに大きな差がある。それを提唱するのはスタンフォード大学心理学教授のキャロル・ドゥエックである。彼女は長年の研究から二つのマインドセット「固定型マインドセット(Fixed Mindset)」と「成長型マインドセット(Growth Mindset)」があることを観察した。

「能力は生まれつきだ」と信じる固定型マインドセット
「能力は努力や方法で変えられる」と考える成長型マインドセット

難しい課題や状況に直面した際の反応によって、その人がどのようなマインドセットを持っているのか見分けることができる。例えば最初の数学テストの結果に対して「才能がない」と決めつけたり、自分に失格の烙印を押してしまう人は固定型マインドセットの持ち主である。固定型マインドセットは人の能力は生まれながら決まっているため変えられないと考えており、解決できない状況を「失敗」として捉えてしまう。

一方で、「まだ出来ていない」と反応した人は、今はできないが努力や方法によっては出来ると信じている成長型マインドセットの持ち主である。成長型マインドセットの持ち主は人の能力は成長させることが可能だと考えており、課題や状況が思い通りにいかなくてもそこから何かを学べる・得られることに喜びを感じることができる。

「失敗を恐れる」「成長を求める」:行動に差が出てくるマインドセット

固定型マインドセットは能力は変えられないと信じているため、失敗することは才能がないと同意義と捉え、自分が失敗することを恐れてしまう。また、自分が失敗した際にも自分が間違った点と向き合うよりも、「テスト中に、となりの◯◯くんがくしゃみをしていたから集中できなかった」等、周りのせいにしてしまったり、「◯◯くんの方が僕より点数が悪い」等自分より成果を出していない人を見つけて安心を求める。 このマインドセットが強すぎると失敗する可能性を恐れ、難しい課題や状況を避けて、自ら成長の機会を失ってしまう。

能力は変えられると信じている成長型マインドセットの持ち主は、問題に対して真剣に向き合い、なぜ間違ってしまったのか、何が足りなかった等と思考回路が働く。「今はまだ」できていないという考えが根底にあるため、「次のテストまではもっと◯◯の部分を集中的に勉強しよう」「数学が得意な◯◯さんにアドバイスを求めてみよう」といった捉え方をする。次のステージを実現するためのプロセスを考え、目標達成へと進んでいく。固定型マインドセットとは異なり、成長型マインドセットは自分にとって難しい問題や課題から逃げることなく、むしろ自らの成長の可能性を信じて、挑戦を楽しみながら能力を更に開発していく傾向がある。

成長型?固定型?マインドセットの育み方

日頃から困難や思い通りの結果がでない状況に対してどのような反応をしているだろうか。全ての人が成長型、固定型のどちらかにキレイに別れるわけではなく、一人一人の中でも分野等によって反応が異なることもある。例えばスポーツの分野においては成長型の傾向があるが芸術や音楽に関しては固定型など。まずは自分がどのようなマインドセットの傾向を持っているのかを気付くことがマインドセットを育む上で大事な一歩である。

ImaginExでは脳がどのようにして新しいことを学ぶのかを習い、自らの思い込みや癖、マインドセットの傾向に気づくことができます。アクティビティやプロジェクトを通して成長型マインドセットを活用しながら問題や課題に取り組み、どのような言動をとれば前向きに挑戦し続けられるか、困難な状況からどのように学べるかを実践していきます。

参考資料:Carol Dweck: “Mindset: The New Psychology of Success”

 
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